マイ・コリアン・シネマ

イム・グォンテクの弟子を経て監督デビュー後、プチョン国際ファンタのディレクターとして知られるようになったキム・ホンジュンの「プライベートフィルム」的短編集。

自分と映画界とのかかわりの歴史を追った作品、これも韓国映画マニアにはたまらない。伝説の名作「馬鹿たちの行進」を当時「検閲版」で見た感想と、その後知ったよりオリジナルに近い映像。彼が再現する「検閲版」と「オリジナルに近いもの」の対比は圧巻。ディレクターズカット版に近いものを作ろうにも、すでに当時失われてしまったフィルムもあるとかで、この映画を作った当時について掘り下げたいとフィルムで語るキム・ホンジュン。本気でやるなら1万円くらいなら制作費カンパしてもいいよ。私も昔購読していた、韓国の映画雑誌KINOの廃刊の模様を描いた作品、これもとても個人的にヒットだった。これを見たのは、かなりかなりもうけものだった。