四月の雪

あぁ四月の雪ホ・ジノが好きかどうかはともかく、ホ・ジノが希有な作家だと判らない人は、見ている本数が少ない人なのだなと思う。
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こういうのをこのリストの最初からではないけれど、途中からはリアルタイムで体験してきた私としては、韓流ブームにしろ、最近のネット上の韓国文化についての言及に、近年日本に来ているのだけで判断しているなぁと感じることが多い(これは、過去のものだけでなく、「最新だけれども、日本にあまり紹介されていないもの」も含む)。
ソウルオリンピックのミニ韓国ブームの時代に韓国に興味を持った人の中から、その後のこのサブカルな韓国大衆文化ファン層に情報を流す人が現れたとか、韓国の軍事政権の民主化で若者文化が急速に変化して、かつてより多くの日本人に受け入れられやすいものに変化して行ったとか。外国映画(ここ数年の日本映画の話ではない)輸入制限の緩和とかが映画業界に与えた影響とか。アジア経済危機で大衆文化も外貨獲得に動かざるをえず、大衆文化の投資側の体制が変わったとか、そういう点を全然知らないで、何で韓流が起きたかとか分析しても、何か足りないと感じるわけで。
いや、まぁ2002日韓ワールドカップが近づくに連れて増えたにわかサッカーファンの玄人ぶった素人コメントにサッカー通が頭に来るのと似ているとは思うけど。
ブームとはマスコミが多かれ少なかれあおるものではあるけれど、なにはともあれ、ホ・ジノの映画は本来大ヒットするようなタイプの映画でもなければ、アジア映画ファンのための映画でもない。ヨーロッパ映画や古い日本映画も含めて多くの映画を愛しているファンのためのもののはずだ。四月の雪もそうであると信じたい。