「スクリーンクオータ縮小は韓米FTA締結の条件」

90年代の外国映画開放が韓国映画の品質の大きな転機になったというのは、当時からの映画をウォッチしている人なら多くがそう感じているところと思うけれど、ここ数年は韓国の邦画市場占有率は4割だの5割だの言っていても数年後はどうだかわからんし、賛成とも反対ともよう言わないけれど、どーなるんだろねぇ。。。
ちなみに、日本映画の開放は、基本的にはそれ自体は直接は韓国の映画業界にはほとんど影響を与えなかった。まぁ、与えない時期になってから与えないように開放されたというのが大きい。ただ、著作権処理をしないリメイク・翻案(まぁ、パクリ)映画は作りにくくなったかな(今の日本を含めどこでもやってる程度の翻案は別)。ただ、日本映画開放と韓流にも関係はあって、日本側が韓国に進出するために、韓国側とビジネスとしての提携を行って、当然韓国側も日本進出のパイプにしてきたわけで、そういうのが映画に限らず、日本の
某邦楽大物韓国人女性歌手のブレイクなどにつながったという風に当時の動きを見ていた私は理解しているわけですが。映画の方でも、「シュリ」の公開とほどほどのヒットもその文脈につながるわけだ(当然、その前のIMFアジア経済危機に対応して国家ぐるみで文化輸出を試みるとか、国内の民主化や外国映画の開放とか、そういう流れの先にあるわけだけれども)。日本映画開放直前から部分開放時期にかけて、日本映画の(権利処理を行った)リメイクが流行りそうな感じがあったけど、すぐなくなったのもおもしろい現象かも。「リング」韓国版は東京国際映画祭でかかったけど、権利上の問題で日本での今後の紹介は困難だとか。「失楽園」とか「ひみつの花園」(韓国題:山銭水銭)とかもどうだか。ある意味非情におもしろい作品なのだけれども(映画文化比較とかに興味のない人にはお勧めしない・・・)。