ITmedia +D PC USER:10年前の日本で考える現代中国の違法コピー事情 (1/2)

社会的な背景についてACCSの坂田氏は語る。「一般論的に言えば、ゲーム産業が日本で興ったことが大きいと思います。つまり、産業を守るため、必然的に権利(知的財産権)を主張するようになった、ということです。これは、現在の中国、韓国を見ても理解いただけるところで、中国では自国産業としてのコンテンツ・ソフトウェア産業などが弱いため、国内には真の意味での利害関係者が少ない状況であり、権利主張や遵守の意識はまだまだだと思います。一方で、韓国はオンラインゲームや韓流ドラマ、映画を基軸として、ビジネス展開、そしてそれに付随する権利主張が活発になってきていますよね。結局は、その国で著作権ビジネスがどのような状況なのか、に尽きると思います」

 ならば浙江省で盛んに行われているアニメ産業や、中国の映画がコンテンツ産業として中国内外で有名にならない限りは産業を守るための知的財産権の主張は自主的にはおきないということだろうか。

中華圏映画のコンテンツ価値は海外で十分に高いと思うのだけれども。