文化情報センターゼミナール はじめてアート講座

「実験映画って何?という人のために」
劇映画やドキュメンタリーは聞いたことがあるけれど、実験映画って何?という方のために、映画史の流れを踏まえつつ、この耳慣れないジャンルについて解説します。
講師:越後谷卓司(愛知県文化情報センター主任学芸員

いつもお世話になっている越後谷さん。
趣旨は
・映画の黎明 エディスン、リュミエール、メリエス
 リュミエールは映画の始祖であってドキュメンタリーの始祖とも言えるが、よく見ると劇映画の始祖ではないか
 メリエスは劇映画や特にSFの最初期の重要人物だが、初期のモンタージュ、逆に報道映画の黎明もあるのでは
・映画の発展 
 エイゼンシュテイン モンタージュ 意味のある編集
 ブニュエル アンダルシアの犬 実験映画の一つの頂点
 フリッツ・ラング 一部に実験映画的演出
→トーキーの発達によって劇映画の発展。実験映画的表現が低迷
・実験映画の復興
 ジョナス・メカス アンダーグラウンド映画の始祖。日記映画の始祖 ・・・名古屋でも一部に根強い人気
 ナム・ジュン・パイク 1950年代に始まったビデオアートのアートとしての一つの完成が1970年代
・その後の実験映画
 ヴィル・ヴィオラ パイクと対比されるドキュメンタリー的実験映画
 ゴダール 「映画史」は、メインストリームの映画研究家からは言及されないが実験映画関係者は実験映画界からの影響を指摘する声がある。これこそ映画ジャンルの垣根を越える醍醐味
・そして
 イメージフォーラムフェスティバル2009 で現在の実験映画を見てください
という話だったと思います。