言語学を身近に感じていただける映画「舞子はレディ」 - 明海大学大学院応用言語学研究科

 この映画でも私が特に面白いと感じたシーンがあります。言語学者(専門は方言学)として登場するセンセ(長谷川博己)が初めて主人公、春子(上白石萌音)の方言を聞いたときに

津軽弁と鹿児島弁のバイリンガル!?」

と言い、興奮しながらボイスレコーダーのスイッチをつけるシーンです。言語学者であれば、津軽弁と鹿児島弁のバイリンガルに会える機会など珍しいため、サンプルを取りたいと思い、ボイスレコーダーのスイッチをつける気持ちがすごくわかります。倫理的にその場で勝手に録音することが必ずしも良いとは言えませんが、研究者の気持ちを的確に捉えており、面白いと感じました(少し大げさでもあるかもしれませんが)。