『ひとの役に立つ人間になりなさい。徳は才に勝る。―人生でもっとも大切な2つの訓え』コウ・チョン・ヘソン著、蓮池 薫訳

在米コリアンで出世して、2世の子供たちもそれなりの地位にいるという「良き親」の書いた家族論。正直、家族論として目新しいわけでも実用性が類書より特別に高いというわけではないけれど、アジア人差別などを経験する中で子育てをして成功(?)した体験を元にした話にはそれなりの説得力もあり、また良くも悪くも韓国人的でありながらも、一方でアメリカ生活で韓国人のアイデンティティを下敷きに韓国流に固執することなく自分らしく語っている所が実体験感覚にあふれていてまた読む楽しみにつながっている。夫の姓と自分の元姓を並べるスタイルはアメリカ育ち故か。