『ハングルの歴史』朴 永濬、柴政坤、鄭珠里、崔荕鳳著、中西 恭子訳。

amazonのレビューは褒めるのもけなすのもろくに読んでない連中なのでまったく参考にならない。
原著は「ウリマルの謎」という韓国のベストセラーで、マーケティング上の理由で上記邦題が決まったと思われる。本書を読み始めてもハングルの話しはなかなか出てこない。最初はハングル作成以前の言語表記史が続くのだから当たり前。ハングルが出来てから普及するまでの大衆の話があまり出てこないため、その点知識がない人が読んだら誤解した印象を持つおそれがないとは言えないが、本の趣旨から言って当たり前なのでそんなことはどうでもいい。ハングルの大衆への普及が日本統治下だったことも明記されており、朝鮮総督府の関与もはっきりと書かれている。日本人の名前がほとんど出てこない点は必ずしも公平ではないかもしれないが、まずは本書を読んでからだ。韓国語の特性やハングルの特徴を知って読む方が理解が深まる点もあるが、前提知識なく読んでもまったく構わない。
『ハングルの歴史』 朴永溶など著 中西恭子訳 - OhmyNews:オーマイニュースなど面白い。韓国語に興味がなくとも、日本語や言語そのものに興味があるような人にとっても面白い話題が多いと思われる。