『海外駐在力 成功を導くための実例34』日下 啓著

こういうタイトル・趣旨の本は、実用的価値があっても「そういう視点で物を断言して良いのか」的なあれれ感が大なり小なりあるのが大抵だと思うけれど、まぁその中にあってはまだましな方かなぁ、と。著者の見聞きしたエピソードから海外に出た日本人が経験したエピソードからクイズ形式で「このとき誰々は何と言ったでしょうか」と。で回答編がまだ良心的なのは「この場合はこれだけど、これやこれもあり得ますね」といった感じであることか(もちろんこれはないでしょう、という場合もあって、それは設問毎に異なる)。まぁ、でも、行き先がどこの国でも一緒ってわけではないし、その点が分かりづらいというか、取り上げた個々の実例では国名は基本的に明記されているけれど、本書全体だとそれが読み取りづらくなってしまっているきらいもあるかな、と。
あ、こういうタイトルの本だとだいたいそうなるとは思うけれど、実例として使われている「国」は欧米に偏っているが、欧米以外に応用がまったく効かない話ではないはず。