『今井正映画読本』今井正監督を語り継ぐ会編

時代を代表する日本の映画作家であり、当時なりの良心であった彼…しかし今ひとつ影が薄くなりがちな彼についての本。
ここに敢えて書いた理由は、戦中の彼の作品に朝鮮半島がらみの作品があること(『望楼の決死隊』(1943)等)の他、『望楼の決死隊』と『愛と誓ひ』(1945)のスタッフに崔寅奎(後に映画『自由万歳』で映画史に残っている)の名前があることにも丁寧に言及がある(あくまで本題が今井正読本の範疇内で)こと。
日本映画史を振り返るのにも興味深い一冊。