智場 #107 Web2.0はどこへいくのか: 東 浩紀, 井上 明人, 上田 昌史, 梅田 望夫, 金山 智子, 公文 俊平, 霧島 朗子, 鈴木 健, 宣 政佑, テッド・ネルソン, パク・サンウ, 濱野 智史, 平本 一雄, 松村 太郎, 山根 信二, 吉住 唯

智場のバックナンバーで2006年のもの。メインはWeb2.0がどうとかで、正直な所今となって読む価値が高いとはあまり思えない(「あまりない」といっても、ゼロとは言わない。特に梅田望夫界隈の議論をくまなくチェックしたいような人ならまぁ読んでもよいのでは)。ここで取り上げたかったのは「韓国ゲーム特集」が載っていたことから。これとて2006年の記事の訳だからそれでもという人以外が読んでどうなのかというところがないではないのだけれども(載ってるウェブサイトもなくなってるものも当たり前のようにあるし…、まぁウェブ界で6年も経ってるのだからそういうことは韓国特有でもなんでもないが)。この韓国ゲーム特集ではメインにゲーム評論家パク・サンウ氏紹介。その他記事の断片だけに言及するなら386世代とマンガや、「韓国でGoogleは成功しない論」等は、そのまま今に引っ張ってくるのはちょっとアレだとしても、まったく無価値ということはない。本書でパク・サンウ論の一つを寄せた宣政佑(ソン・ジョンウ)氏は遠からず韓国のマンガ・アニメ・ゲーム系について日本語でまとまった何か書こうとされているような(本なのか?)ことをtwitterで時々呟いてらっしゃるので期待はしている。ちなみに彼のツイッターには韓国映画の話も時々出てくる。率直に言って韓国ゲーム界も日本のゼロ年代のゲーム界も私はまったくうといのだけれども、何か機会があればお招きしてお話聞いてみたいなぁとは前から思っている。前述リンクから彼の日本語ブログも辿ってもらえれば(最近記事数が少ないが)過去のブログ記事も面白いと思う。
あと、因みに、本書でも(主にゲーム論やウェブ論に関する)韓国の未邦訳韓国書籍名が色々出てくるが(厳密に最新情報をチェックしたわけではないので後の邦訳が出たものがないかどうか知らないのだけど、書籍の性質からいってほぼ出てないのではないかと)、論的な本ってそもそも日本人が書いた日本語ものでもそんな売れる物ではないけれど、韓国で書かれたその手のものも、ほんと日本で出ないよな、映画関係でも数少ないそれらだどれだけ貴重だろうかって感じで。。。気になるなら自分は原書読めって話しなんだろうけど、他の人には勧めづらいじゃないのーってね。