cinemascape

のPOV
邦題と全然関係ない韓国映画の原題
http://cinema.intercritique.com/pov.cgi?id=4517
に書きたいけれど、書くには長すぎるので、続きを。

そもそも「復讐するは我にあり」って、訳しにくいタイトルかなと。
IMDBでもVengeance Is Mineという英題を紹介している。
味気ないが直訳するとそうにしかならないのか。
これを日本語に直訳で戻すと「復讐は私(オレ)のもの」になるわけで。
韓国でもそれらしく直訳したものを日本語にまた直訳すると「復讐は私(オレ)のもの」になるのは同じ事。でも、「復讐者に憐れみを」の英題は「Sympathy for Mr. Vengeance」で、邦題はこれの影響を受けている。というか、多分敢えて「復讐するは我にあり」という同じタイトルにするのを避けたのだろう。

復讐者に憐れみを」の原題は、「復讐するは我にあり」のタイトルを意識して韓国においては同じものにした可能性が高い。翻訳とは、逐語訳ではなくてニュアンスも伝えるべきだ、という観点に立てば、直訳は「復讐するは我にあり」が正しいようにも思う。しかしながら。。。

話は変わって。。。
一般に言って、翻訳をする時に外国由来のものの翻訳は、それが日本ではどう紹介されているかを調べないと、ちゃんとした訳が選べないので大変。
韓国のとある大物歌手の曲「カッコウの巣の上を飛んでいった鳥」、連想した人も多いと思うけれど、「カッコーの巣の上で (1975/米)」の韓国でのタイトルそのままである。こいつの場合の原題は「One Flew over the Cuckoo's Nest」でOneが鳥かどうかは私は知らない。
同じ歌手の曲で「夏の夜の夢」。 こちらもシェークスピアの物語。メンデルスゾーンが付けた曲でも有名な「MIDSUMMER NIGHT'S DREAM」これは日本では「真夏の夜の夢」。
いずれの曲も内容的には、タイトルの出典(まさか偶然の一致ではなくて、中身をどこまで知っていたかはともかく、最低限聞き覚えがあって付けたのだろうからここでは出典とする)であるものの内容とはまったく関係ない。タイトルをもらっただけである。こういった場合、さてどっちに訳すべきやら。